icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻11号

2011年10月発行

文献概要

臨床統計

急性帯状疱疹痛の自己評価―帯状疱疹患者アンケート調査結果(続報)

著者: 比嘉和夫1 鈴木祐子2 鈴木和重2 川島眞3

所属機関: 1福岡大学医学部麻酔科 2グラクソ・スミスクライン株式会社 3東京女子医科大学皮膚科

ページ範囲:P.913 - P.919

文献購入ページに移動
要約 皮膚科を受診した帯状疱疹患者を対象にアンケート調査を行い,痛みの把握という観点に着目して解析した.痛みの感覚については,視覚アナログスケール(visual analog scale:VAS)および日常生活への痛みの影響を具体的に言葉で聴取した5段階の痛みスコアで判定した.有効回答を得た3,224例のうち59.6%が女性であり,年代別では50歳台以上の患者が多かった.皮疹が軽症でも,強い痛みを訴える症例が少なからず存在した.痛みのスコアとVASでの痛みの強さは相関していたが,痛みのスコアが同じでも,VASでの痛みの強さの回答にはかなり幅があり,痛みのスコアとVASでの痛みの強さの傾向は完全に同じではなかった.痛みをより正確に把握するためには,皮疹の重症度などの臨床像だけで判断せず,どの程度の痛みなのかを日常生活への影響度合いなどを含め,具体的に聞くことが必要と考えた.

参考文献

1) Schmader KE, Dworkin RH:J Pain 9:S3, 2008
2) Johnson RW:Herpes 11:63, 2004
3) Johnson RW:Drugs Aging 10:80, 1997
4) 川島 眞,他:臨皮 65:721, 2011
5) 川島 眞,他:臨床医薬 18:501, 2002
6) 平田和彦,他:痛みと臨床 7:257, 2007
7) Bowsher D:J Pain Symptom Manage 13:327, 1997
8) Higa K, et al:Pain 32:147, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?