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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻13号

2011年12月発行

治療

乾癬に対するインフリキシマブの国内臨床試験サブ解析によるシクロスポリンからの切り替え時の有効性と安全性

著者: 鳥居秀嗣1 中川秀己2

所属機関: 1社会保険中央総合病院皮膚科 2東京慈恵会医科大学皮膚科

ページ範囲:P.1093 - P.1097

文献概要

要約 日本皮膚科学会生物学的製剤検討委員会で作成された「乾癬における生物学的製剤の使用指針および安全対策マニュアル」では,TNF-α阻害薬とシクロスポリンとの併用は原則として行うべきでないと規定されている.TNF-α阻害薬を導入する場合にはシクロスポリンを中止せざるを得ないが,その際の有効性,安全性については十分に検証されていない.そこで,インフリキシマブの国内臨床試験結果をサブ解析し,シクロスポリンからインフリキシマブへ切り替えた際の有効性,安全性について検証した.その結果,シクロスポリン投与中止後のwash out期間を設けた場合と設けない場合のいずれにおいても,インフリキシマブは導入初期からPASIを悪化させることなく速やかな改善効果を示すことが確認された.これはインフリキシマブの効果発現の速さによるものと考えられ,シクロスポリンからインフリキシマブへ切り替える際にみられる症状悪化の懸念が少ないことが示唆された.

参考文献

1) 大槻マミ太郎,他:日皮会誌 121:1561, 2011
2) 飯塚 一:日皮会誌 116:1285, 2006
3) Torii H, et al:J Dermatol Sci 59:40, 2010
4) Torii H, et al:J Dermatol 38:321, 2011
5) Gottlieb AB et al:J Am Acad Dermatol 51:534, 2004
6) Menter A et al:J Am Acad Dermatol 58:106, 2008
7) レミケード添付文書
8) ヒュミラ添付文書

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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