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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻2号

2011年02月発行

文献概要

症例報告

Digitate parapsoriasisの1例

著者: 山田陽子1 日野亮介1 澤田雄宇1 島内隆寿1 中村元信1 戸倉新樹1

所属機関: 1産業医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.131 - P.134

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要約 80歳,男性.1991年より体幹・四肢に掻痒のない紅斑が出現した.近医で治療を受けるが軽快しないため,2006年に当科を受診した.皮疹は線状もしくは楕円形で,皮膚割線の長軸に一致していた.皮膚病理組織学的所見では真皮層のリンパ球浸潤が一部密にみられ,表皮内にも浸潤していた.免疫染色ではCD3陽性T細胞が浸潤しており,CD8に比べCD4陽性細胞優位であった.特徴的な臨床像,病理組織所見からdigitate parapsoriasisと診断した.ナローバンドUVB療法を行ったところ皮疹は改善し,色素沈着を残すのみとなった.しかし照射回数を減らしたところ,2009年になって浸潤性紅斑が再燃した.末梢血単核球フローサイトメトリー解析においては,治療前はTh2細胞優位であったが,皮疹の改善とともにTh2細胞が減少した.

参考文献

1) Hu CH, Winkelmann RK:Arch Dermatol 107:65, 1973
2) Hu CH:Parapsoriasis. In:Fitzpatrick TB, Eisen AZ, Wolff K et al, eds. Dermatology in General Medicine, 5th ed. MacGraw-Hill Inc., New York, p1124, 1997
3) Lambert WC, Everett MA:J Am Acad Dermatol 5:373, 1981
4) 森原 潔,他:皮膚臨床 43:233, 2001
5) Sawamura D, Umeki K:Clin Exp Dermatol 27:716, 2002
6) Malhomme HJM, Bunker CB:Clin Exp Dermatol 31:590, 2006
7) 戸倉新樹:西日皮膚 69:57, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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