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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻2号

2011年02月発行

臨床統計

尋常性痤瘡に対する外用抗菌薬(クリンダマイシンゲル)とアダパレンゲルの併用効果と適切な併用期間の検討

著者: 林伸和1 宮地良樹2 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室

ページ範囲:P.181 - P.189

文献概要

要約 軽症から中等症の炎症性皮疹を有する尋常性痤瘡の患者に対して,A群:アダパレンゲル(ディフェリン®ゲル)を単独で3か月間使用,B群:クリンダマイシンゲル(ダラシン®Tゲル)とアダパレンゲルを1か月間併用後,アダパレンゲルを単独で2か月間維持療法として使用,C群:クリンダマイシンゲルとアダパレンゲルを3か月間併用の3群を比較し,その有効性について検討した.その結果,アダパレンゲル単独よりもクリンダマイシンゲルを併用するほうが炎症性皮疹の改善が得られた.また併用期間は4週間よりも12週間のほうが長期間有意な改善を示した.併用による面皰改善,副作用の発現への影響は認めなかった.炎症性皮疹が存在している場合には,より高い効果を得るために,3か月間程度はクリンダマイシンゲルとアダパレンゲルを併用することが望ましい.

参考文献

1) 林 伸和,他:日皮会誌 118:1893, 2008
2) Wolf JE, et al:J Am Acad Dermatol 49:S211, 2003
3) Cunliffe WJ, et al:J Am Acad Dermatol 49:S218, 2003
4) Del Rosso JQ:J Drugs Dermatol 6:616, 2007
5) Campbell JL:J Drugs Dermatol 6:625, 2007
6) Hayashi N, et al:J Dermatol 35:255, 2008
7) Higaki Y, et al:J Dermatol 29:693, 2002
8) Hayashi N, et al:J Dermatol 31:971, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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