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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻3号

2011年03月発行

文献概要

原著

コレステロール塞栓症20例の検討

著者: 和田林幹央1 加藤陽一1 小沢広明2

所属機関: 1岡崎市民病院皮膚科 2岡崎市民病院臨床検査科

ページ範囲:P.200 - P.204

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要約 2年間に当院で発生したコレステロール塞栓症20例について検討した.年代別では70歳代が最多で平均年齢は73歳で,男性が18例を占めた.発症は10~12月に多かった.基礎疾患として糖尿病を17例に認めた.血管内操作や抗凝固薬,大動脈瘤などが誘因と考えられるもののほか特発性の例もあった.皮膚症状は19例,腎機能障害は19例,中枢神経症状は2例,好酸球増多は11例に認めた.治療はプレドニゾロンの投与などを行った.1年生存率は70%であった.皮膚症状,皮膚生検は本症の診断においてきわめて重要で,皮膚科医の果たす役割は大きい.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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