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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻3号

2011年03月発行

症例報告

後天性結節性裂毛症の2例

著者: 白山純実1 辻真紀1 今中愛子1 八幡陽子1

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会大手前病院皮膚科

ページ範囲:P.205 - P.208

文献概要

要約 症例1は22歳,男性.症例2は23歳,男性.両症例とも,頭頂部の髪が途中で切れ,短毛,粗毛が目立つようになり当科を受診した.頭髪には光沢がなく,頭頂部では長さの不揃いな短毛および粗毛を認めた.1本の毛髪に1~10個の白点があり,白点部分で毛髪は容易に断裂した.白点部位の光学顕微鏡所見では,2つの絵筆の先を組み合わせたように線維束が交差している様子が確認された.指,爪,歯に外表奇形はなく,血液検査でも貧血,甲状腺機能異常はみられなかった.問診からヘルメット着用や過度のヘアケアを行っていることが明らかとなり,物理的刺激による後天性結節性裂毛症と診断した.生活指導のみで改善した.

参考文献

1) Kaposi M, cited by Jackson GT:The diseases of the hair and scalp. edit. Treat, New York, p128, 1890
2) 橋本 剛,伊藤雅章:臨皮 63:28, 2009
3) 多田譲治,赤木正子:皮膚臨床 27:547, 1985
4) 花田圭司,他:皮膚臨床 44:585, 2002
5) 田村健夫,他:皮膚と美容 17:2815, 1985
6) Chernosky ME, et al:Arch Derm 94:577, 1966
7) 永森克志,他:皮膚病診療 29:431, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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