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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻4号

2011年04月発行

文献概要

症例報告

拍動が触れ血管性病変が疑われた腎細胞癌の皮膚転移の1例

著者: 村本睦子12 森安麻美2 市橋かおり2 竹中秀也2 加藤則人2 伊藤博敏3

所属機関: 1兵庫医科大学皮膚科学教室 2京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚病態制御学 3京都府立医科大学大学院医学研究科放射線医学教室

ページ範囲:P.335 - P.337

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要約 73歳,女性.24年前に右腎細胞癌のため右腎摘出術を受けた.その後膵転移,肺転移を認めインターフェロン(IFN)-α療法を施行されていたが,自覚症状はなく日常生活動作は良好であった.受診の5か月前に前額部に紅色結節が出現し,徐々に増大してきた.受診時,前額部に周囲に毛細血管の拡張を伴う拍動性の小指頭大,暗赤色の結節を認めた.臨床的に強い拍動を触れることから,血管性病変が疑われたが,超音波,MRIの所見より腎細胞癌の皮膚転移と考え,皮膚腫瘍切除術を施行した.病理組織像で腎細胞癌の転移であることを確認した.

参考文献

1) 里見佳昭,他:日泌尿会誌 78:1379, 1987
2) 荻原千也,他:皮膚病診療 23:605, 2001
3) 柴崎嘉子,他:臨皮 54:79, 2000
4) 浦野聖子,他:皮膚臨床 46:438, 2004
5) 只木行啓,他:臨皮 41:403, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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