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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻4号

2011年04月発行

症例報告

ワクチン接種により発症した成人麻疹の1例

著者: 白樫祐介1 吉田哲也1 藤本篤嗣1 杉浦丹1

所属機関: 1静岡市立清水病院皮膚科

ページ範囲:P.349 - P.352

文献概要

要約 29歳,男性.麻疹風疹混合ワクチン接種7日後から二峰性の発熱があり,解熱とともに全身に淡い浮腫性紅斑と口腔内にKoplik斑が出現した.ワクチン接種14日後の患者血清からワクチン株の麻疹ウイルス遺伝子を検出し,ワクチン株により発症した成人麻疹と考えた.全身状態は良好で,1週間の安静により症状は自然軽快した.麻疹ワクチン接種による副反応として発熱,発疹を認めることはしばしば経験されるが,Koplik斑を生じた例は自験例が初の報告となる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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