文献詳細
症例報告
文献概要
要約 29歳,男性.麻疹風疹混合ワクチン接種7日後から二峰性の発熱があり,解熱とともに全身に淡い浮腫性紅斑と口腔内にKoplik斑が出現した.ワクチン接種14日後の患者血清からワクチン株の麻疹ウイルス遺伝子を検出し,ワクチン株により発症した成人麻疹と考えた.全身状態は良好で,1週間の安静により症状は自然軽快した.麻疹ワクチン接種による副反応として発熱,発疹を認めることはしばしば経験されるが,Koplik斑を生じた例は自験例が初の報告となる.
参考文献
1) 高山直秀,他:Prog Med 28:159, 2008
2) 新里 敬:分子呼吸器病 7:434, 2003
3) 富樫武弘:Mod Physician 17:329, 1997
4) 番場正博,加藤達夫:治療学 41:94, 2007
5) 髙山修二,他:小児臨 60:1156, 2007
6) 庵原俊昭,他:臨とウイルス 22:276, 1994
7) 山口真也,他:臨とウイルス 22:271, 1994
8) Center for Disease Control and Prevention:MMWR 47:RR-8, 1998
掲載誌情報