文献詳細
文献概要
連載 Clinical Exercise・44
Q考えられる疾患は何か?
著者: 清水晶1 龍崎圭一郎1 石川治1
所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科
ページ範囲:P.287 - P.288
文献購入ページに移動患 者:69歳,男性.
主 訴:顔面の紫紅色皮疹.
家族歴,既往歴:特記すべきことなし.
現病歴:2年前より両上眼瞼に紫紅色の皮疹が出現し,出没を繰り返していた.10か月前より両下腿にも同様の皮疹が出現し,手指にしびれを感じるようになった.以後,皮疹は軀幹にも出現し,全身の掻痒感を覚えたため近医を受診し,精査加療目的にて当科に入院した.
現 症:眼瞼および前額,口囲,頸部から前胸部にかけて大小の紫斑および淡褐色の色素沈着が多数みられた(図1).入院後,両側下腿に水疱が出現した(図2).舌はいわゆる巨大舌を呈していた.
掲載誌情報