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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻5号

2011年04月発行

特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011

1.最近話題の皮膚疾患

生物製剤による皮膚障害―乾癬様皮疹を含めて

著者: 唐川大1 小宮根真弓1 大槻マミ太郎1

所属機関: 1自治医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.10 - P.14

文献概要

要約 近年の分子生物学的な技術の進歩により,培養細胞を用いて産生され,特定の分子を標的とした抗体製剤,サイトカイン製剤が臨床応用されている.皮膚科領域においても乾癬に対して抗TNF-α製剤の使用が開始された.これらの製剤は特定の分子を阻害することにより優れた効果を発揮するが,その作用機序により特有の副作用を生じることがある.抗TNF-α製剤については,逆説的反応として知られる乾癬様皮疹,投与時反応,ループス様症状や血管炎などの自己免疫疾患といった副作用を生じることがある.これらの副作用は重篤なものも生じうる一方で,適切に対応することで薬剤を継続できるものが多いことから,皮膚科医は生物学的製剤をより安全に効果的に使用するために熟知していなくてはならない.

参考文献

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9) Antoniu SA:Expert Opin Ther Targets 14:21, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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