文献詳細
特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011
1.最近話題の皮膚疾患
文献概要
要約 チアジド系の降圧利尿薬による光線過敏型薬疹は古くより知られていたが,使用頻度の低下とともに稀となった.しかし最近,アンジオテンシンII受容体拮抗薬と少量のヒドロクロロチアジドの配合剤が相次いで発売され,光線過敏型薬疹が再び多発するようになった.本邦におけるヒドロクロロチアジド配合剤に起因する光線過敏型薬疹の集計を行った.作用波長はUVAがほとんどであり,光パッチテストは半数で陽性を示している.まれではあるが光線性白斑黒皮症を生じる可能性があり,内科医への啓発が必要である.
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