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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻5号

2011年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011 4.皮膚疾患治療のポイント

掌蹠多汗症に塩化アルミニウムのODT(密封療法)が効く

著者: 藤本(田中)智子1 横関博雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学皮膚科

ページ範囲:P.104 - P.109

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要約 塩化アルミニウム水溶液は,古くから多汗症の外用療法として広く用いられ院内製剤として普及している製剤であり,原発性局所多汗症診療ガイドライン作成時に治療方法の第一選択となっている.しかし,発汗量が中等症以上の掌蹠多汗症には,塩化アルミニウムの単純外用のみでは改善が乏しい.そこで,発汗量が1mg/cm2/分以上の重症手掌多汗症患者53例を対象とした20%塩化アルミニウム溶液のODT(occlusive dressing therapy,密封療法)治療群と,同様に重症と診断された13例を対象としたA型ボツリヌス毒素製剤(BOTOX®)投与群の,1か月での治療前後を検討したところ,ODT療法群はボツリヌス毒素製剤投与群と同様に1か月後,発汗量の有意な低下を認め,有効な治療法であると考えられる.副作用として主に認めたものは,外用薬による刺激皮膚炎であった.

参考文献

1) 横関博雄:特発性局所多汗症の疫学調査,脳血流シンチの解析による病態解析及び治療指針の確立,厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 平成21年度 総括・分担研究報告書
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3) Xu L, et al:Chinese Medical Journal 120:2215, 2007
4) Laden K:Antiperspirants and deodorants:history of major HBA market:Antiperspirants and Deodorants, K Laden(Ed. ), Marcel Dekker, New York, 1, 1999
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7) Holzle E, Kligman AM:J Soc Cosmet Chem 30:279, 1979
8) 田中智子,他:日皮会誌 120:1607, 2010
9) Benohanian A, et al:Int J Dermatol 37:701, 1998
10) Innocenzi D, et al:Dermatol Ther 21(Suppl 1):S27, 2008
11) Yamamoto S, et al:J Inorg Biochem 103:1579, 2009
12) Madhusudan GS, et al:Reg Toxi Pharm 33:66, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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