文献詳細
特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011
4.皮膚疾患治療のポイント
文献概要
要約 帯状疱疹には痛みがつきものである.帯状疱疹の疼痛はこれまでは前駆痛,急性期帯状疱疹痛および帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia:PHN)に分けられて考えられていたが,最近ではこれらを連続したものととらえ,帯状疱疹関連痛(zoster-associated pain:ZAP)と呼ぶ.PHNは末梢性神経障害性疼痛に分類され,帯状疱疹に侵された皮膚分節において皮疹が完全に治癒した後も痛みが残存する病態であり,臨床症状としては刺激には依存しない自発的な疼痛(自発痛)や通常では無害で軽微な機械的刺激により惹起される痛み(誘発痛:アロディニア)が特徴的であり,治療に難渋する.本稿ではPHNに関して,現在の治療薬に関するエビデンス,また最近本邦でも認可された新しいPHN治療薬であるプレガバリン(リリカ®)について紹介し,実際の処方例について症例供覧したい.
参考文献
1) Dwokin RH:Herpes 13(Sup. 1):21A, 2006
2) Cunningham AL, Dworkin RH:Br Med J 321:778, 2000
3) Dubinsky RM, et al:Neurology 63:959, 2004
4) McKeage K, Keam SJ:Drugs Aging 26:883, 2009
5) 小川節郎,他:日本ぺインクリニック学会誌 17:141, 2010
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