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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻5号

2011年04月発行

特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011

5.皮膚科医のための臨床トピックス

皮膚科医が知るべき関節症性乾癬

著者: 赤坂江美子1 小澤明1

所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系皮膚科

ページ範囲:P.146 - P.148

文献概要

要約 関節症性乾癬は,わが国では乾癬の約4%を占める.男女比は3:1で男性が多く,好発年齢は40歳代~60歳代である.2010年1月から本邦でも生物学的製剤の1つであるTNFα阻害薬による治療が始まった.本症は,その頻度は少ないものの,その関節症状のためQOLは著しく損なわれるとともに,多くは進行性で治療にも抵抗性であり,臨床上治療に難渋する疾患の1つである.そこで,関節症性乾癬における診断,治療方針および生物学的製剤の治療について概説した.関節症性乾癬の診断にはCASPAR分類があるが実際には種々の検査により総合的に診断する.皮疹と同時に関節症状が発症する症例は30%,皮疹が先行する症例は67%である.治療は,皮疹の治療と関節症状の治療を行う.関節症状は早期からの生物学的製剤治療を検討する.使用に際しては,日本皮膚科学会「乾癬におけるTNFα阻害薬の使用指針及び安全対策マニュアル」を参照し,種々の検査,治療を行う.

参考文献

1) 山口道也,他:第25回日本乾癬学会,宇部,2010
2) 大槻マミ太郎,他:日皮会誌 120:163, 2010
3) Taylor W, et al:Arthritis Rheum 54:2665, 2006
4) 橋本善夫:皮膚科診療プラックティス16,文光堂,p215, 2003
5) Fitzgerald O:Kelly's Textbook of Rheumatology 8th ed, Saunders Elsevier, p1207, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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