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特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011 5.皮膚科医のための臨床トピックス
コンプライアンス,アドヒアランス,コンコーダンスの違いは?
著者: 幸野健1
所属機関: 1日本医科大学皮膚科
ページ範囲:P.166 - P.167
文献購入ページに移動要約 近年,医師の指示を患者がどれだけ実行するかという問題が検討されるようになり,さまざまな概念が提唱されるようになった.「服薬遵守」と翻訳される「コンプライアンス」の概念が導入されたことは医療の大きな進展を招いたが,「治療への患者の主体的な参加」がより重要とされ「アドヒアランス」の概念が提案されるようになった.さらに,「調和・一致」を意味する「コンコーダンス」という概念も提案され,患者と医師とのパートナーシップ,およびそれに至るプロセスが重視されるに至っている.本稿ではこれらの概念の意義とその相違について概説する.
参考文献
1) Cushing A, Metcalfe R:Therapeutics and Clinical Risk Management 3:1047, 2007
2) 福島雅典監訳:メルクマニュアル医学百科家庭版,2004(オンライン版)(http://merckmanual.jp/mmhe2j/index.html)
3) ミュア・グレイ,JA:患者は何でも知っている―EBM時代の医師と患者,中山書店,2004
4) アポネットR研究会:コンコーダンスとは,2004(http://www.watarase.ne.jp/aponet/keywords/concordance/page1.html)
5) 安保寛明,武藤教志:コンコーダンス―患者の気持ちに寄り添うためのスキル21,医学書院,2010
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