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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻6号

2011年05月発行

文献概要

治療

難治性多発性尋常性疣贅に対するsquaric acid dibutylester(SADBE)による免疫療法

著者: 國井隆英1 佐々木喜教1 高橋隼也1 浅野雅之1 山中澄隆1 舛貴志1

所属機関: 1岩手県立胆沢病院皮膚科

ページ範囲:P.456 - P.459

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要約 難治性あるいは多発性の尋常性疣贅で,液体窒素療法やモノクロロ酢酸の外用による治療に抵抗性のものを主な対象として,合計21例に対してsquaric acid dibutylester(SADBE)による免疫療法を行った.1% SADBEアセトン溶液を患者の上腕内側に48時間貼付して感作し,その2~4週間後から0.01~1%のSADBEアセトン溶液を週に1回疣贅に単純塗布した.21例中12例(57%)で疣贅が完全に消失した.治癒例は無効例に比べて有意に年齢が低い傾向があった.治癒例では疣贅にSADBEの塗布を開始してから平均3.6週間で疣贅に縮小傾向がみられた.そのうち2例では感作後4週間の時点で,疣贅にSADBE溶液を外用開始する前に疣贅の縮小傾向が認められた.有効例では外用開始後1か月半までには全例で改善傾向を確認できた.難治性の多発性尋常性疣贅に対して,SADBE療法は有力な選択肢の1つである.

参考文献

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7) Hama N, et al:J Dermatol 36:660, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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