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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻7号

2011年06月発行

症例報告

著明な骨化を呈した石灰化上皮腫の1例

著者: 福安厚子1 多田弥生1 大西誉光1 渡辺晋一1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.527 - P.529

文献概要

要約 41歳,女性.数年前に左上腕の自覚症状を伴わない皮下結節に気づいた.徐々に増大し,初診時には径12×13mm大の表面常色,骨様硬,軽度圧痛を伴う皮下結節であった.組織像では真皮深層から皮下脂肪識に境界明瞭な類円形の腫瘍塊を認め,腫瘍内には石灰化をきたした移行細胞と陰影細胞,骨細胞を含んだ骨基質が混在してみられた.最近5年間の当科における石灰化上皮腫33例を組織学的に検討したところ,骨化を認めた3例ではいずれも好塩基細胞はなく,陰影細胞の10%以上に石灰沈着を認めた.また,カルシウム沈着は好塩基性細胞に比して陰影細胞の割合が多い例に強くみられた.したがって経時的な陰影細胞の増加に伴い,カルシウムが沈着し骨化が生じると推測した.

参考文献

1) Malherbe A, Chenantais J:Progr Med 8:826, 1880
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9) Kurokawa I:Br J Dermatol 143:754 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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