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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻8号

2011年07月発行

文献概要

症例報告

黄色腫変化を生じたサルコイドーシスの1例

著者: 倉持益枝1 濱崎洋一郎1 並河弘美1 木根淵明1 籏持淳1 山﨑雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.598 - P.602

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要約 63歳,女性.2004年,右前腕,両膝伸側,左大腿,下腿に皮下結節が出現した.皮膚生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.両側肺門リンパ節腫大,眼病変,ACE上昇などの所見よりサルコイドーシスと診断した.また,皮疹は皮膚サルコイド,皮下型に一致した.ミノサイクリン100mg/日内服,ステロイド外用で皮下結節は縮小した.2009年2月左下腿皮疹部の表面に黄色斑が出現した.同部の生検で,肉芽腫病変に加えて,表皮直下に泡沫細胞の集簇を認めた.ステロイド剤外用,トラニラスト300mg/日内服に加えてUVA-1による光線療法を2回/月併用した.UVA-1総量52J照射後黄色斑は消失し,皮下結節も縮小した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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