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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻9号

2011年08月発行

文献概要

症例報告

深在性皮膚トリコスポロン症の1例

著者: 町田未央1 定本靖司1 白石研1 佐々木司郎1

所属機関: 1愛媛県立中央病院皮膚科

ページ範囲:P.703 - P.707

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要約 60歳,男性.足白癬に対し自己流の治療をしていたところ,右3,4趾間に潰瘍を形成した.半年間近医で加療を受けたが拡大するため当科を紹介された.右3,4趾間から足底3趾内側,4趾内側にかけて,境界明瞭な黒色壊死を付着する潰瘍があり,緑色の浸出液を伴っていた.鏡検では真菌陰性,創部培養で緑膿菌が検出され,セフタジジム,メロペネムを使用したが潰瘍はさらに拡大した.生検のPAS染色,グロコット染色で皮下脂肪織内に菌糸と分節胞子を確認し,組織培養でTrichosporon mucoidesが検出されたことより深在性皮膚トリコスポロン症と診断した.イトラコナゾールの内服で潰瘍が縮小し,後日植皮術を行い完治した.トリコスポロンは日和見感染症や夏型過敏性肺炎の原因として有名であるが,非免疫抑制者の皮膚に病変を形成することは稀であり,若干の考察を加え報告する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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