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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻9号

2011年08月発行

文献概要

症例報告

全身の淡い紅斑,頭痛,眼痛,鼠径リンパ節腫脹を主症状に受診したデング熱の1例

著者: 則岡有佳1 園山悦子1 坂井浩志1 調裕次1 前田恵治2

所属機関: 1NTT西日本大阪病院皮膚科 2NTT西日本大阪病院内科

ページ範囲:P.709 - P.712

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要約 55歳,男性.バリ島より帰国後,頭痛や眼の痛みを自覚し,微熱が続いた.両鼠径部リンパ節腫脹や手掌,足底の紅斑が出現し,当院を受診した.軽度の白血球減少,異型リンパ球を認めて中毒疹を疑ったが,海外渡航歴,臨床症状ならびに初診時に行ったデングウイルスIgM抗体検査よりデング熱と診断した.稀だが,重症化した場合は死に至ることがあり,皮膚科でも遭遇する可能性があるので注意を必要とする.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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