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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻9号

2011年08月発行

文献概要

治療

移動式陰圧維持管理装置を用いた植皮術

著者: 小松俊郎1 冨地信江1 村岡聡介1 瀬川春奈1 赤坂季代美1 大西正純1 前田文彦1 高橋和宏1 赤坂俊英1

所属機関: 1岩手医科大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.716 - P.720

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要約 症例1:83歳,女性.仙骨部褥瘡を契機に生じたガス壊疽に対してデブリードマンを行い,臀部に最大径46×17cmの深い潰瘍が残った.植皮による創閉鎖が必要であったが,患者はパーキンソン病に伴う寝たきり状態と心不全による胸水があり,術後の腹臥位維持が困難かつ危険と思われた.陰圧維持管理装置による陰圧閉鎖ドレッシングを用いて植皮片を固定し,仰臥位にもかかわらず極めて良好な植皮生着に成功した.症例2:77歳,男性.悪性黒色腫の拡大切除およびsubtotal integmentectomy後の足関節部皮膚潰瘍に対して分層植皮を行った.同部は曲面でタイオーバー固定が難しく,同じく陰圧閉鎖ドレッシングで固定し,1週間後,植皮片はほぼ生着した.

参考文献

1) Moisidis E, et al:Plast Reconstr Surg 114:917, 2004
2) Senchenkov A, et al:World J Surg Oncol 5:138, 2007
3) 皆川知広,他:形成外科 49:565, 2006
4) 小山明彦,他:形成外科 43:909, 2000
5) 中野美沙,他:日皮外誌 11:138, 2007
6) 今福信一,他:西日皮膚 69:290, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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