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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻9号

2011年08月発行

文献概要

臨床統計

帯状疱疹患者の受診時期に影響を与える疾患認知と受診までの行動―帯状疱疹患者アンケート調査結果

著者: 川島眞1 鈴木和重2 本田まりこ3 村川和重4 安元慎一郎5 比嘉和夫6

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科 2グラクソ・スミスクライン株式会社 3東京慈恵会医科大学附属青戸病院皮膚科 4兵庫医科大学病院ペインクリニック部 5久留米大学医学部皮膚科 6福岡大学医学部麻酔科

ページ範囲:P.721 - P.728

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要約 帯状疱疹患者の皮膚科受診実態を明らかにするため,帯状疱疹患者を対象としたアンケート調査を実施した.有効回答を得た3,224例のうち1,920例(59.6%)が女性であり,年代別では50歳台以上の患者が多かった.皮疹出現から2日後までの早期に医療機関を受診した患者は半数以下であり,帯状疱疹であると正しく判断した患者では受診までの期間が短かった.早期に受診した患者で有意に認識率の高かった知識は「片側に帯状に赤み,ぶつぶつなどができる」,「水ぶくれが出る前に痛みが出る」,「お医者さんに行って早く治療したほうが良い」などであった.747例(23.2%)の患者がアンケート調査を実施した皮膚科以外の医療機関・診療科を経由していた.帯状疱疹患者の早期受診を促すためには,患者および一般への疾患啓発とともに,幅広い診療科と皮膚科との連携体制を構築することが望まれる.

参考文献

1) JHIF Workshop帯状疱疹[診断・治療・予防]アンケート結果集,2009
2) 村川和重,他:臨床医薬 24:321, 2008
3) Wood MJ, et al:J Infect Dis 178:S81, 1998
4) 石川博康,他:日皮会誌 113:1229, 2003
5) Toyama N, et al:J Med Virol 81:2053, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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