文献詳細
--------------------
文献紹介 コルネオデスモシンの欠失による重篤な皮膚バリア障害とアトピー疾患:Peeling skin diseaseの病態解明 フリーアクセス
著者: 松﨑ひとみ1
所属機関: 1慶應義塾大学
ページ範囲:P.689 - P.689
文献概要
患者皮膚から採取したケラチノサイトを用いて三次元皮膚モデルを作成し,皮膚バリア機能検査を行った.患者由来の三次元皮膚モデルでは,表皮の物質透過性が増しており,コルネオデスモシンの欠失によって重篤な表皮バリア障害が起きていることが示された.近年,フィラグリン変異による角質バリア障害がアトピー性皮膚炎だけでなく,喘息・食物アレルギー・アレルギー性鼻炎などのアトピー疾患の発症要因となることが注目されている.PSDではコルネオデスモシンの完全欠失により重篤な角質バリア障害をきたすことで,表皮のアレルゲン透過性が増し,アトピー疾患の発症をもたらすと考えられた.
参考文献
掲載誌情報