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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻1号

2012年01月発行

症例報告

エビによる食物依存性運動誘発アナフィラキシーの1例

著者: 春山興右1 高橋英至1 上田暢彦1 佐藤貴浩1 横関博雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院皮膚科

ページ範囲:P.19 - P.23

文献概要

要約 27歳,女性.食事摂取後の水泳により膨疹,腹痛,意識消失が出現した.同様のエピソードを3年前にも経験しており,問診よりエビによる食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)を疑った.エビ特異IgE抗体はclass 0,エビの抗原液によるプリックテストは陽性であった.エビ摂取後の運動負荷試験にて膨疹が出現しエビによるFDEIAと診断した.エビ抽出液を用いた好塩基球活性化試験も陽性となり,FDEIAの診断における有用性が示唆された.抗原としてはfastタイプのトロポミオシンやミオシン軽鎖が推測された.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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