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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻10号

2012年09月発行

文献概要

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文献紹介 Fcエンジニアリングによりneonatal Fc receptorをブロックすることでマウスモデルの関節炎が改善された

著者: 松本奈央子1

所属機関: 1慶應義塾大学

ページ範囲:P.805 - P.805

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 自己免疫疾患の治療として免疫抑制剤やステロイド,IVIG(intravenous immunoglobulin)治療が行われているが,副作用や費用の問題があり新たな治療戦略が求められている.

 現在注目されているものの1つとして,Fc部位に変異を加え,neonatal Fc receptor(FcRn)に高親和性を持たせた抗体Abdegs(Abs that enhance IgG degradation)がある.自己抗体を介する自己免疫疾患において,IgGの運搬と維持に関与するFcRnが重要な役割を果たしており,IVIGの作用機序の1つとして病原性抗体と競合してFcRnに結合し効果を発揮すると考えられている.FcRnに対する親和性を高め,より低用量で効果が得られるように改変した抗体がAbdegsである.

参考文献

Patel DA, et al:Neonatal Fc receptor blockade by Fc engineering ameliorates arthritis in a murine model. J Immunol 187:1015-1022, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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