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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻11号

2012年10月発行

症例報告

広範囲の表皮内に腫瘍細胞を認めた踵部悪性黒色腫の1例

著者: 磯久太郎1 若林祐輔1 小森敏史1 浅井純1 竹中秀也1 加藤則人1

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学

ページ範囲:P.895 - P.898

文献概要

要約 75歳,男性.2年前より,右足踵外側に鱗屑を伴う淡い褐色斑を自覚していた.出血を伴うようになったため,近医で切除生検を受け,悪性黒色腫と診断された.当科で手術を施行したが,断端陰性を得るのに合計3回の手術を行い,6cmものマージンを必要とした.病理組織では広範囲の表皮内,特に汗管部に腫瘍細胞の胞巣を認めた.末端黒子型の悪性黒色腫では,肉眼で色素を認める部位より2cm以上の範囲に腫瘍細胞が存在することがあるため注意を要する.

参考文献

1) 斎田俊明,他:皮膚悪性腫瘍ガイドライン:悪性黒色腫,p16, 2007
2) Lens MB, et al:Arch Surg 137:1101, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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