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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻13号

2012年12月発行

文献概要

症例報告

先天性筋緊張性ジストロフィーに合併した多発石灰化上皮腫の1例

著者: 平井郁子1 甲田とも1 木花光1

所属機関: 1済生会横浜市南部病院皮膚科

ページ範囲:P.1065 - P.1068

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要約 15歳,男性.母親が筋緊張性ジストロフィーで,頭部の多発石灰化上皮腫に対し摘出術歴がある.患者は2歳時に精神発達障害と母の罹患歴より先天性筋緊張性ジストロフィーと診断された.初診の約2か月前より右肩部に水疱様外観を呈する腫瘍があり,3cm大に拡大した.また,前額部,左上背部にも15mm大までの硬い皮下結節を認めた.精神発達遅滞が著明であり,摘出術の際は全身麻酔を要した.病理組織学的にいずれも好塩基性の細胞と好酸性の陰影細胞より構成される腫瘍巣で,石灰化上皮腫と診断した.近年,筋緊張性ジストロフィーと石灰化上皮腫の合併の報告は増加している.特に,頭部を中心とした多発例や家族内発生が多く,遺伝的背景の存在が示唆されている.筋緊張性ジストロフィーの臨床像は軽症のものから重篤なものまで多岐にわたるため,その臨床特性および周術期に留意するべき点を含め,若干の文献的考察を加え報告した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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