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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻13号

2012年12月発行

文献概要

治療

真皮脂肪弁を用いた巻き爪の手術法

著者: 鈴木肇1 權暁子1 宮田昌幸2

所属機関: 1新潟市民病院形成外科 2新潟大学院医歯学総合研究科形成外科

ページ範囲:P.1109 - P.1113

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要約 巻き爪の手術において爪床の平坦化,巻いた爪に挟まれ拘縮し,抜爪しても変形が解除されない状態の爪床尖端部分を拡大,さらに,爪溝部分を浅くすることの3つの点が重要であると考えた.そこで,中央部に三角弁を有するフィッシュマウス状の切開を加え,その部分に対応する爪床皮弁先端に縦切開を加え三角弁を挿入することで,爪床を横方向に拡大し,さらに爪床の展開時に余剰となった部分の真皮部分を脂肪組織側に残すように表皮部分を切除し,真皮脂肪弁を作成する.これを有茎状態で側爪溝下に挿入することにより爪溝部分を浅くし,爪床を平坦化する方法を考案した.2009年2~9月に患者3人,4足趾に対して爪床形成術を施行し,良好な結果を得た.

参考文献

1) 大慈弥裕之:形成外科 47:370, 2004
2) 小坂正明,他:形成外科 54:1275, 2011
3) 田中達朗:日臨皮医誌 26:552, 2009
4) 宇田川晃一:手術 39:249, 1985
5) 小坂正明,他:日形会誌 19:676, 1999
6) Mutaf M, et al:Ann Prast Surg 58:496, 2007
7) Brown RE, et al:Plast Reconstr Surg 105:1658, 2000
8) 菊地憲明,他:形成外科 53:423, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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