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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻3号

2012年03月発行

文献概要

症例報告

急激に多臓器浸潤をきたした皮膚原発未分化大細胞性リンパ腫の1例

著者: 藤尾由美12 吉田和恵2 高江雄二郎2 海老原全2 松木絵里3 山ノ井一裕4

所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 3慶應義塾大学医学部血液内科 4慶應義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.249 - P.252

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要約 65歳,女性.初診の半年前より右足背に掻痒を伴う紅色丘疹が出現し下腿へ拡大した.初診時,右下腿に小結節を複数個と右大腿に手拳大の紅斑を認めた.画像検査では皮膚病変以外認めず,皮膚組織でCD30陽性の未分化大型腫瘍細胞が増生していたことから皮膚原発未分化大細胞性リンパ腫と診断した.右下肢結節に対し電子線,放射線および紫外線療法を施行し皮疹は軽快した.しかし,4か月後には再燃し側腹部にも結節が出現したためIFN-γ療法を開始した.皮疹は平坦化したが開始5か月後に結節の増大・潰瘍形成を認め,再度放射線療法を行った.治療終了時より急激に肺・腹腔内リンパ節などの多臓器浸潤を認め,CHOP療法を行ったが効果不十分で永眠した.腫瘍細胞の細胞表面抗原は,当初陽性であったCD3,CD5がINF-γ治療後より陰性化していた.表面抗原の変化が臨床像の急性増悪に関連している可能性が考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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