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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻5号

2012年04月発行

特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012

2.皮膚疾患の病態

コルネオデスモソームが異常になる疾患―Netherton症候群と炎症型peeling skin症候群

著者: 山本明美1 井川哲子1 岸部麻里1

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科

ページ範囲:P.59 - P.62

文献概要

要約 表皮角化細胞同士をつなげる構造であるデスモソームは顆粒層の上層で形態と成分を変化させてコルネオデスモソームとなる.この細胞外部分がKLK5,KLK7などの酵素によって秩序だって分解されることにより角層の細胞が落屑する.そのコルネオデスモソーム細胞外部分を構成するものとしてデスモグレイン1,デスモコリン1,コルネオデスモシンが知られている.これらの分解に関与する酵素を阻害するのがLEKTIであり,これが遺伝的に欠損するとNetherton症候群となる.またコルネオデスモシンが遺伝的に欠損していると炎症型peeling skin症候群となる.両者とも常染色体劣性遺伝性疾患でコルネオデスモソームの早期分解のため皮膚バリア機能が低下する.

参考文献

1) Ishida-Yamamoto A, et al:J Dermatol 38:645, 2011
2) Furio L, et al:J Invest Dermatol 131 (Suppl 1):S69, 2011
3) Oji V, et al:Am J Hum Genet 87:1, 2010
4) Israeli S, et al:J Invest Dermatol 131:779, 2011
5) Mazereeuw-Hautier J, et al:Br J Cermatol 165:1152, 2011
6) Telem DF, et al:Arch Dermatol Res 304:251, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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