文献詳細
特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
4.皮膚疾患治療のポイント
文献概要
要約 帯状疱疹関連痛(zoster associated pain:ZAP)の治療戦略について,国内外のガイドラインを参考に述べた.ZAPの治療を考えるうえで重要なことは,前駆期から急性期にかけての侵害受容性疼痛,その後の神経障害性疼痛の2つの様相を考えることである.侵害受容性疼痛の様相が強い時期にはアセトアミノフェンを中心に,神経障害性疼痛の様相が出現した際には鎮痛補助薬やオピオイド鎮痛薬を中心に治療戦略を立てることが重要である.一方,従来鎮痛薬の中心であった非ステロイド性抗炎症薬は厳選された患者にのみ選択され,侵害受容性疼痛が存在するときにのみ投与されるべきである.これらの治療戦略によって,以前のように帯状疱疹後神経痛へ移行して著しくquality of lifeが低下する患者が出現することは確実に減ると思われる.
参考文献
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