icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻5号

2012年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012 5.皮膚科医のための臨床トピックス

FDEIAにおけるω-5グリアジン検査

著者: 森田栄伸1 千貫祐子1

所属機関: 1島根大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.147 - P.149

文献購入ページに移動
要約 食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)は本邦では小麦が原因となる場合が多い.小麦の原因抗原の解析の結果,ω-5グリアジンおよび高分子量グルテニンが主要抗原であることが明らかにされている.リコンビナントω-5グリアジンを用いたCAP-FEIAは成人の小麦が原因となるFDEIAの血清診断にきわめて有用で,2010年10月から保険適用されている.成人の小麦によるFDEIAの診断において90%以上の感度を持つが,20歳未満の患者では陽性率約50%である.ただし,近年アウトブレイクした加水分解小麦に感作されたFDEIA患者では,その多くが陰性となる(本号8頁参照).

参考文献

1) Morita E, et al:J Dermatol Sci 47:109, 2007
2) Morita E, et al:Allergol Int 58:493, 2009
3) Matsuo H, et al:J Biol Chem 279:12135, 2004
4) Matsuo H, et al:FEBS J 272:4431, 2005
5) Jacquenet S, et al:Int Arch Allergy Immunol 149:74, 2008
6) Ito K, et al:Allergy 63:1536, 2008
7) Shibata R, et al:Ann Allergy Asthma Immunol 107:337, 2011
8) Morita E, et al:Allergol Int 61:101, 2012
9) Fukutomi Y, et al:J Allergy Clin Immunol 127:531, 2011
10) Chinuki Y, et al:Contact Dermatitis 65:55, 2011
11) 千貫祐子:アレルギーの臨床 31:23, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?