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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻5号

2012年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012 5.皮膚科医のための臨床トピックス

最近の性感染症の動向

著者: 松尾光馬1 尾上智彦2 伊東秀記1 中川秀己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座 2葛飾医療センター

ページ範囲:P.155 - P.157

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要約 本邦における最近の性感染症の動向として顕著かつ大きな問題はhuman immunodeficiency virus(HIV)感染症の増加である.ほかにこのような傾向を示す先進国はなく,その原因の多くは男性の同性間性的接触MSM(men who have sex with men)による.今のところ女性のCSW(commercial sex worker)は感染拡大因子とはなっておらず,女性の感染者の多くは,外国籍,バイセクシャルの男性との性交によるものである.淋菌,クラミジアにおいては,過去10年と比べると男女とも報告数の減少がみられるものの,無症候に咽頭感染を起こし,感染源となっていることがクローズアップされている.また,女性におけるsexually transmitted infections(STI)の低年齢化や,保健所でのSTI検査件数の減少もあり,小・中学校での早期からの性教育,また教育者へのさらなる啓発が必要と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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