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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科66巻9号

2012年08月発行

文献概要

症例報告

病理学的にspindle cell tumorとの鑑別を要した皮膚Mycobacterium intracellulare感染症の1例

著者: 瀧玲子1 谷岡未樹1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学医学部医学研究科皮膚科

ページ範囲:P.733 - P.736

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要約 症例,50歳台,女性.左前腕部の皮下腫瘍を主訴に当科を受診した.全身性エリテマトーデスに対しステロイド内服治療中であった.病理組織像はspindle cell tumor様の像であり,腫瘍性病変の鑑別を要したが,一部に巨細胞を認め,Ziehl-Neelsen染色で陽性の菌体を認め,PCRでMycobacterium intratellulareと同定され,抗酸菌感染症と診断した.外科的に皮下病変を全摘出したのち,リファンピシン450mg,エサンブトール塩酸塩750mg,クラリスロマイシン600mgの3剤併用療法を開始した.3か月後に新たな病変を認め再度切除をしたがその後再発なく1年後に抗菌剤内服を終了した.再切除後3年間は再発を認めていない.Spindle cell tumor様の病理組織を呈した場合,特に免疫抑制状態の症例では抗酸菌感染症も考慮する必要があると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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