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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻12号

2013年11月発行

文献概要

症例報告

四肢・顔面型後天性真皮メラノサイトーシスの1例

著者: 橋本由起1 清水篤1 石河晃1

所属機関: 1東邦大学医学部皮膚科学講座(大森)

ページ範囲:P.971 - P.975

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要約 25歳,女性.小児期から手背と下腿に色素沈着が出現し,5年前から色調が濃くなり拡大し,鼻翼にも同様の色素沈着が生じた.初診時,左右対称性に両側の手背,足背,前腕と下腿伸側に融合する小豆大までの淡褐色斑が多発し,鼻翼にも小褐色斑を認めた.ダーモスコピー像は不均一で境界不明瞭な粗大網目状パターンを呈した.皮膚病理組織像では表皮基底層に不連続なメラニン沈着と真皮上層にS100蛋白陽性の真皮メラノサイトとCD68陽性のメラノファージを認め,表皮突起とメラニン沈着は一致しなかった.透過型電子顕微鏡にて,真皮メラノサイトとメラノファージを確認したが,後者のほうが多く存在した.これらの臨床組織学的所見より,四肢・顔面型後天性真皮メラノサイトーシスと診断した.本疾患はいまだ報告は少ないが,報告例はいずれもきわめて特徴的な臨床像を呈し,一部に家族内発症を認めることから独立した遺伝性疾患の可能性が考えられた.

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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