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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻2号

2013年02月発行

症例報告

滋賀県で発生したツツガムシ病の1例

著者: 飯田沙織1 宮下文1 竹中秀也2 水原寿夫3

所属機関: 1近江八幡市立総合医療センター皮膚科 2京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学 3水原医院

ページ範囲:P.181 - P.184

文献概要

要約 55歳,男性.初診の7日前,2010年11月中旬頃から発熱があり,近医受診後フロモキセフナトリウムの点滴,レボフロキサシンの内服を受けたが改善しなかった.3日前から全身に紅斑が出現したため,当科を紹介され受診した.初診時,39.0℃の発熱と頭痛,体幹・上肢・大腿部に爪甲大程度の淡い紅斑が播種状にみられ,左下腿伸側に刺し口と思われる黒色壊死を伴う潰瘍を認めた.血液検査上,肝機能障害(AST/ALT 92/104IU/l)と炎症反応(CRP 13.44mg/dl)があった.ツツガムシ病を疑い,入院後塩酸ミノサイクリン200mg/日の投与を開始し,翌日には解熱し皮疹は徐々に軽快した.発熱・ばら疹がみられた場合,高発生地ではなくともツツガムシ病を念頭に置き刺し口を積極的に探し早期診断する必要がある.

参考文献

1) 玉置邦彦(編):最新皮膚科学大系,14巻,1版,中山書店,p306, 2003
2) 森 志朋,他:臨皮 64:512, 2010
3) 井上知宏,他:皮膚臨床 50:1105, 2008
4) 志村知穂,他:日内会誌 92:147, 2003
5) 井岡奈津江,他:臨皮 61:453, 2007
6) 田中 厚,他:日皮会誌 119:2329, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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