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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻4号

2013年04月発行

文献概要

症例報告

Retronychia;proximal ingrowing nail(後爪郭部爪刺し)の1例

著者: 星郁里1 田宮久詩1 小林裕美1 石井正光1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科皮膚病態学

ページ範囲:P.337 - P.340

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要約 22歳,女性.初診の4か月前より,つま先立ちを頻回に行う長時間の立ち仕事を始めた.その1か月後より,両母趾後爪郭部に有痛性発赤,腫脹が出現し,近医にて内服抗菌薬で加療を受けたが軽快しないため,当科を受診した.初診時臨床所見では,両母趾後爪郭部の発赤腫脹とともに,爪甲の黄白色調肥厚,近位縁の上位への偏位,横溝形成がみられた.Retronychiaと診断し,爪甲除去術を施行したところ,両母趾爪甲下に数層の新生爪甲の形成がみられた.術後,後爪郭部の発赤,腫脹は軽快し,正常な爪甲の伸長を認めた.Retronychiaの原因としては外傷が多く,治療は爪甲除去術が有効である.難治性の後爪郭炎の鑑別の1つとして重要である.

参考文献

1) De Berker DA, Rendall JR:J Eur Acad Dermatol Venereol 12(Suppl 2):S126, 1999
2) 東 禹彦:皮の科 10:505, 2011
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8) 鳥巣岳彦,他(編):標準整形外科学,8版,医学書院,p604, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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