icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻5号

2013年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013 1.最近話題の皮膚疾患

ブルーリ潰瘍

著者: 濱田利久1 岩月啓氏1

所属機関: 1岡山大学病院皮膚科

ページ範囲:P.24 - P.28

文献購入ページに移動
要約 本邦におけるブルーリ潰瘍について症例を提示し診断から治療までの概略を解説した.また,国立感染症研究所ハンセン病研究センターで集積している本邦のデータをもとに,現状についても概説した.世界的には西アフリカから中央アフリカに多い疾患で,非結核性抗酸菌の一種であるMycobacterium ulceransによる主に皮膚の感染症である.本邦では自験例のように渡航歴のない日本人に発症し,M. ulceransの亜種であるM. ulcerans subsp. shinshuenseが皮膚に感染して結節や潰瘍を形成する.非常にまれな感染症であるが皮膚病変として初発し診断から治療までをわれわれ皮膚科医がかかわってゆく疾患であり,本邦でも発症しうることを十分に認識しておく必要がある.

参考文献

1) Walsh DS, et al:Dermatol Clin 29:1, 2011
2) Hong H, et al:Nat Prod Rep 25:447, 2008
3) Pidot SJ, et al:BMC Genomics 9:462, 2008
4) Sarfo FS, et al:PLoS Negl Trop Dis 4:e577, 2010
5) Demangel C, et al:Nat Rev Microbiol 7:50, 2009
6) 石井則久,他:日臨皮会誌 29:376, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?