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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻5号

2013年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013 2.皮膚疾患の病態

変異BRAF阻害薬による悪性黒色腫の治療と上皮系皮膚腫瘍の発生

著者: 宇原久1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.57 - P.60

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要約 変異BRAF阻害薬ベムラフェニブは転移性悪性黒色腫に対してダカルバジンを上回る臨床効果が確認され,2011年に40年ぶりの新薬として米国食品医薬品局(FDA)によって認可された.これにより転移性悪性黒色腫の治療に新しい時代が到来した.日本人患者のBRAF変異の頻度からは,1/4程度の患者が治療対象の候補になると予測される.変異BRAF阻害薬は単剤で用いた場合に数か月程度で耐性が出現するため,複数種の阻害薬や抗体製剤などを併用した臨床試験が行われている.変異BRAF阻害薬によって治療中に有棘細胞癌,ケラトアカントーマ,疣贅,warty dyskeratoma,Darier病,Grover病のような棘融解を伴う角化性病変などが発症し,病因として既存のHRAS変異と変異BRAF阻害薬の共同作用が疑われている.

参考文献

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15) 宇原 久:最新皮膚科学大系,第12巻,中山書店,p18, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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