文献詳細
特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013
4.皮膚疾患治療のポイント
文献概要
要約 近年紫外線治療はナローバンドUVBの普及に加え,エキシマライトの登場により,全身照射や部分照射に加えターゲット照射が可能になった.ターゲット型光線療法は,難治な部分的な皮疹への局所照射が容易であり,正常皮膚への不必要な照射を防ぐことを可能にした.エキシマランプは高輝度であるため,紅斑が生じやすく,照射にはある程度の習熟が必要である.一方,ナローバンドUVBの照射は比較的容易であるが,機器が大型であり,広範囲の病変部には適しているが,部分的な病変部への照射は難しく,近接することも難しい.より使いやすいターゲット型照射器の開発と,全身照射・部分照射・ターゲット照射をどのように使い分けるかを検討する必要がある.新たに開発された平面光源を使用した小型・軽量で高出力のターゲット型ナローバンドUVB照射機器が登場したことで,治療スペースの限られたクリニックや往診などでの紫外線治療のさらなる普及が期待される.
参考文献
1) Nishida E, et al:Photodermatol Photoimmunol Photomed 27:248, 2011
2) Parrish JA and Jaenicke KF:J Invest Dermatol 76:359, 1981
3) Krutmann J and Morita A:Fitzpatricks Dermatology in General Medicine, 7th ed, McGraw-Hill, New York, p2243, 2007
4) Morita A, et al:Photodermatol Photoimmunol Photomed 25:41, 2009
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