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特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013 4.皮膚疾患治療のポイント
皮膚科医主導型褥瘡診療
著者: 磯貝善蔵1
所属機関: 1国立長寿医療研究センター先端診療部・皮膚科
ページ範囲:P.142 - P.146
文献購入ページに移動要約 褥瘡は主として圧力などの外力による皮膚・皮下組織の障害であり,しばしば難治になるとともに重篤な感染症を合併するため,その診療に関して皮膚科医への期待は大きい.従来の基本的な皮膚科診療に新たな知識と技術を加えることで,皮膚科医ならではの褥瘡診療を主導できる.そのためのポイントとしては以下のようなことが挙げられる.(1) 単に皮膚潰瘍と記述されていた創のなかを系統的に記述することで病態を把握する.(2) 創傷の物性という概念を導入した診療を行い,看護師との連携で創への外力の効果的な緩和を行う.(3) 薬剤の基剤特性を理解し,創傷の病態を読み取ったうえで,薬剤デリバリーに留意した治療を薬剤師との共働で行う.(4) 皮膚科医の特性を活かして病院,地域でのチーム医療体制を構築する.これら皮膚科医の特性を活かした褥瘡医療を実践することで効果的な褥瘡診療が可能である.
参考文献
1) 磯貝善蔵:薬局 61:353, 2010
2) 磯貝善蔵:看護技術 58:1024, 2012
3) 永井弥生,他:日本褥瘡学会誌:105, 2009
4) Mizokami F, et al:Int Wound J:Jul 11. doi:10.1111/j. 1742-481X. 2012.01030. x. in press 2012
5) Mizokami F, et al:Int Wound J:Jun 4. doi:10.1111/j. 1742-481X. 2012.01028. x. in press 2012
6) 立花隆夫,他:日皮会誌 121:1791, 2011
7) 野田康弘:日本褥瘡学会誌 13:24, 2011
8) 古田勝経:厚生労働科学研究報告書(H19―長寿―一般―012), p14, 2010
9) Mizokami F, et al:Biol Pharm Bull 35:1048, 2012
10) 磯貝善蔵:加齢皮膚医学セミナー 4:45, 2008
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