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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻5号

2013年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013 5.皮膚科医のための臨床トピックス

利益相反とは

著者: 相馬良直1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学皮膚科

ページ範囲:P.168 - P.170

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要約 ある個人もしくは団体が複数の利害関係を持ち,一方の利益を守るための行動が他方の不利益となる場合にこれを利益相反という.1999年アメリカで,18歳のGelsingerという青年が,ある遺伝子治療の治験中に死亡した.その背景には,治験担当医師が治験の成功により大きな金銭的利益を得るという利益相反状態があったことが判明し,医学研究における利益相反を適切に管理する必要性について,社会的な要求が高まった.医学研究における利益相反には,臨床試験における利益相反行為と一般の医学研究における利益相反行為がある.これらについて不適切な利益相反行為が行われないように,研究者が所属する施設,研究発表が行われる学会や学術雑誌,研究者と金銭的関係を持つ企業・団体などが,研究者の利益相反状態を適切に管理する必要がある.

参考文献

1) Wilson RF:Am J Law Med 36:295, 2010
2) 李 啓充:市場原理が医療を滅ぼす.医学書院,p51, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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