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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻8号

2013年07月発行

文献概要

症例報告

ラノコナゾールとルリコナゾールの交差反応を認めた接触皮膚炎の2例

著者: 神保晴紀1 小坂博志1

所属機関: 1市立加西病院皮膚科

ページ範囲:P.573 - P.577

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要約 症例1:65歳,女性.ルリコンクリーム®(ルリコナゾール)外用約16か月後に外用部位に浸潤性紅斑を認め,アスタットクリーム®(ラノコナゾール)に変更したが,数日以内に掻痒が出現した.症例2:62歳,男性.アスタット軟膏®外用約1週後に外用部位の腫脹が出現した.ルリコンクリーム®に変更後,数日間で角化性紅斑が出現した.再度アスタット軟膏®に変更したがすぐに発赤が出現した.症例1,2ともにas isパッチテストで両薬剤が陽性であり,経過も併せてこれら2剤間で交差反応を示した接触皮膚炎と診断した.両者は非常に構造が類似している.他のアゾール系の薬剤とは交差反応を示さなかったため,抗原決定基はイミダゾール環を除く共通構造にあると推測した.

参考文献

1) 南條育子,他:日皮会誌 117:149, 2007
2) 田中智子,他:皮膚病診療 29:693, 2007
3) 杉浦真理子,杉浦啓二:アレルギーの臨床 29:83, 2009
4) Shono M:Contact Dermatitis 56:296, 2007
5) 鈴木 琢,他:皮膚病診療 31;1295, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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