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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科67巻8号

2013年07月発行

文献概要

症例報告

再発性環状紅斑様乾癬の1例

著者: 清水博子1 藤原美智子1 黒川晃夫1 森脇真一1

所属機関: 1大阪医科大学皮膚科

ページ範囲:P.587 - P.590

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要約 36歳,女性.初診の3か月前より右側腹部に鱗屑を伴う環状の紅斑が出現した.皮疹はいったんステロイド外用剤にて消退したが1年後に同部位の環状紅斑が再燃し,四肢に拡大した.病理組織学的には角層内好中球性膿瘍,顆粒層の消失,表皮突起の肥厚など乾癬様の所見を示したことから自験例を再発性環状紅斑様乾癬と診断した.診断後ステロイド外用剤,活性型ビタミンD3外用剤およびジアフェニルスルホン(DDS)50mg/日内服にて加療中であるが皮疹は出没を繰り返している.本疾患では個々の環状紅斑が数日から数週間で消退するが年余にわたって出没を繰り返す.治療に抵抗性する症例が多く自験例においても長期の経過観察が必要と考えられる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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