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文献紹介 BAD円形脱毛症ガイドライン2012
著者: 田中諒1
所属機関: 1慶應義塾大学
ページ範囲:P.616 - P.616
文献購入ページに移動 2003年,英国で円形脱毛症(alopecia areata:AA)に対するガイドラインが提唱された.その後に報告された新しい知見をもとにして,2012年,British Association of Dermatologists’(BAD)が改訂版のガイドラインを発表した.今回はこの新しいガイドラインを紹介する.日本皮膚科学会のガイドラインとの大きな差異は,英国ではステロイド全身投与,PUVAは推奨されず,小児,成人のアルゴリズムが同一であることである.
AAは毛包を主座とした可逆性の慢性炎症性疾患である.1年以内にAAの34~50%,特に脱毛斑の少ないAAの80%が自然経過で改善するが再発はほぼ必発である.14~25%は全頭脱毛(alopecia totalis:AT),全身性脱毛(alopecia universalis:AU)に移行し,その寛解率は10%未満である.AAでは自然経過も期待できるため副作用の強い治療は推奨されないが,精神的,社会的影響なども考慮し,有効な治療法としてステロイド外用,ステロイド局注,局所免疫療法が挙げられた.
AAは毛包を主座とした可逆性の慢性炎症性疾患である.1年以内にAAの34~50%,特に脱毛斑の少ないAAの80%が自然経過で改善するが再発はほぼ必発である.14~25%は全頭脱毛(alopecia totalis:AT),全身性脱毛(alopecia universalis:AU)に移行し,その寛解率は10%未満である.AAでは自然経過も期待できるため副作用の強い治療は推奨されないが,精神的,社会的影響なども考慮し,有効な治療法としてステロイド外用,ステロイド局注,局所免疫療法が挙げられた.
参考文献
Messenger AG, et al:British Association of Dermatologists' guidelines for the management of alopecia areata 2012. Br J Dermatol 166:916-926, 2012
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