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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科68巻10号

2014年09月発行

文献概要

症例報告

難治性の多形滲出性紅斑を契機に診断しえた骨髄異形成症候群の1例

著者: 星島啓子1 土岐清香1 長谷川道子1 永井弥生1 石川治1

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学

ページ範囲:P.771 - P.774

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要約 55歳,男性.2年前より体幹に皮疹が出現し難治であった.初診時,顔面,軀幹,四肢に母指頭大までの浸潤を触れる淡紅色の滲出性紅斑が多発していた.大型のものはtarget lesionを呈し,軽度の疼痛を伴っていた.病理組織学的には軽度の液状変性と,真皮全層の血管付属器周囲にリンパ球主体の細胞浸潤がみられ,多形滲出性紅斑と診断した.大球性貧血,白血球減少,脾腫があり,精査により骨髄異形成症候群の診断に至った.プレドニゾロン投与にて紅斑は体幹,四肢に散在する程度となったが,減量にて増悪を繰り返した.診断から1年後に造血細胞移植が行われたが急性移植片対宿主病にて永眠した.骨髄異形成症候群ではさまざまな皮膚症状を合併することが知られている.皮疹が診断の契機となることもあり,留意するべきと考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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