icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科68巻10号

2014年09月発行

文献概要

--------------------

文献紹介 生体内イメージングによって明らかにされた抗CD20抗体を介したB細胞の除去の機序

著者: 角田梨沙1

所属機関: 1慶應義塾大学

ページ範囲:P.795 - P.795

文献購入ページに移動
 現在,抗CD20抗体療法はB細胞性リンパ腫や自己免疫疾患に使用されている.この論文では,抗CD20抗体投与後にB細胞が除去される機序について,生体内イメージングを用いて解析している.

 抗CD20抗体を投与したマウスのB細胞の除去率を肝臓,脾臓,リンパ節で比較すると,肝臓が最も高いことがわかった.また肝臓,脾臓の半切除をしたマウスに同様の実験を行うと,肝切除したマウスで除去率が半減した.さらに百日咳毒素で脾臓やリンパ節への血中B細胞の進入を阻害すると,脾臓でのB細胞の集積が減少するとともに,肝臓で効果的にB細胞が除去されることが確認された.以上より,肝臓がB細胞の除去に中心的役割を果たすと考えられた.

参考文献

Montalvao F, et al:The mechanism of anti-CD20-mediated B cell depletion revealed by intravital imaging. J Clin Invest 123:5098-5103, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?