文献詳細
文献概要
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文献紹介 胞性線維症患者の腸管幹細胞オルガノイドにおけるCRISPR/Cas9によるCFTRの機能的修復
著者: 深田彩子1
所属機関: 1慶應義塾大学
ページ範囲:P.956 - P.956
文献購入ページに移動 囊胞性線維症(cystic fibrosis:CF)はCl-チャネルをコードするCFTR の変異による常染色体劣性遺伝疾患で,白人に多い.症状は膵線維化,消化吸収障害,呼吸器感染症などであり,根本的な治療法はいまだない.
本研究チームはこれまでに,成人の腸管由来の幹細胞から腸管上皮オルガノイドを作り出すことに成功している.腸管上皮オルガノイドは上皮細胞シートによって作られた中空の球状構造で,自己複製するLgr5陽性幹細胞と分化した各種細胞が絨毛様構造を取る,いわば「ミニ腸管」である.本研究では,CRISPR/Cas9システムを用いた遺伝子編集によりCF患者由来の腸管幹細胞において遺伝子変異を修復し,CFTRチャネルが機能回復した腸管上皮オルガノイドの作成に成功した.
本研究チームはこれまでに,成人の腸管由来の幹細胞から腸管上皮オルガノイドを作り出すことに成功している.腸管上皮オルガノイドは上皮細胞シートによって作られた中空の球状構造で,自己複製するLgr5陽性幹細胞と分化した各種細胞が絨毛様構造を取る,いわば「ミニ腸管」である.本研究では,CRISPR/Cas9システムを用いた遺伝子編集によりCF患者由来の腸管幹細胞において遺伝子変異を修復し,CFTRチャネルが機能回復した腸管上皮オルガノイドの作成に成功した.
参考文献
Schwank G, et al:Functional repair of CFTR by CRISPR/Cas9 in intestinal stem cell organoids of cystic fibrosis patients. Cell Stem Cell 13:653-658, 2013
掲載誌情報