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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科68巻4号

2014年04月発行

治療

ロングパルスダイレーザーが奏効した多発性尋常性疣贅の1例

著者: 吉田亜希12 赤坂季代美2 赤坂俊英1

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学講座 2赤坂病院皮膚科

ページ範囲:P.360 - P.364

文献概要

要約 21歳,女性.4~5年ほど前より両手,前腕に皮疹が出現した.前医にて液体窒素による治療を約2か月間行ったが難治であったため当院を受診した.初診時,両手,前腕に200個以上の常色ないしは軽度白色調,半米粒大ほどの比較的均一な小丘疹を多発性に認めた.臨床的に多発性尋常性疣贅と診断し,治療は本人の同意のもとロングパルスダイレーザーVbeam®による治療を開始した.3週間に1回,計10回の照射で皮疹はすべて消失した.3か月経過後現在,再発は認めていない.また,経過中にびらん,瘢痕形成など目立った副作用はなかった.Vbeam®治療の利点は多発性病変に対しても短時間で簡便に行えること,液体窒素治療と比較して疼痛が軽度であること,瘢痕形成などのリスクが少なく手掌や足底の疣贅以外でも安全に治療が行えることであると考えた.Vbeam®は尋常性疣贅の治療の一手段として有用であると考えた.

参考文献

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2) 宮田成章,他:形成外科 43:707, 2000
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5) 藤井美樹,他:日形会誌 30:271, 2010
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9) 大城貴史:日レ医誌 32:164, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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