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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科68巻5号

2014年04月発行

増刊号特集 最近のトピックス2014 Clinical Dermatology 2014

5.皮膚科医のための臨床トピックス

足の悪臭の原因は?

著者: 宮本真由美1 坪井良治1

所属機関: 1東京医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.156 - P.158

文献概要

要約 足の臭いを訴えて来院する患者は高頻度に多汗を合併し,点状角質融解症(pitted keratolysis)や足白癬をしばしば合併する.臭いの原因としては,繁殖したCorynebacterium属などの細菌性プロテアーゼにより角質分解産物からロイシン,ロイシンからイソ吉草酸が産生されるためと考えられる.イソ吉草酸は特定悪臭物質の1つであり,臭いの強さはイソ吉草酸の濃度に依存する.足白癬患者で臭いが強いのは,2次的に細菌が増殖してイソ吉草酸の産生が増加するためと考えられる.Corynebacteriumに対しては抗生物質外用薬やCorynebacterium属などのグラム陽性菌に抗菌作用があるイミダゾール系の抗真菌外用薬が有効である.

参考文献

1) Natsch A, et al:J Biol Chem 278:5718, 2003
2) Takama H, et al:Br J Dermatol 137:282, 1997
3) Blaise G, et al:Int J Dermatol 47:884, 2008
4) Shelley WB, et al:J Am Acad Dermatol 7:752, 1982
5) Kanda F, et al:Br J Dermatol 122:771, 1990
6) Leyden JJ:J Am Acad Dermatol 28:S7, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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